For 10 years

「あたしのことが好きって、聞こえた」


「ん、そう言ったよ」


「嘘っ」



半分叫んだような声を出したリナちゃんは、明らかに動揺していて……



「隼人さんっ、ほんと?」



もう一度聞いてきた。


だから、俺も自分の気持ちをちゃんと伝えた。



「ん、ほんと。俺は、リナちゃんのことが好きだよ」


「……やだっ、信じられないっ」



一瞬、間をおいてそう言ったリナちゃんの瞳には、涙が一杯溜まっていて……


瞬きをした瞬間、それがぽろりとこぼれてしまった。


それを見て、目の前にいるリナちゃんに手を伸ばす。


そして、親指でその涙を拭って……



「隼人さんっ、好きっ!」


「リナ……俺も好きだよ」



そう言って、ゆっくりと唇を重ねた。