・・・

夜が明け、

私は杖をつきながら、

ダイニングへ向かった。

・・・

「おはようございます」

そう言って私に頭を下げてくれたのは、

橋本彬・・・秀の仮の姿。

・・・

「・・・おはようございます」

私はよそよそしい態度で、

頭を下げた。

・・・

もし、この光景を見て、

隆弘が何かに感づいたら、

きっと色々と面倒な事があると思うし、

また、秀から切り離されるのは、

もうごめんだから・・・

・・・

もし、今度、

秀と離れるようなことがあれば、

その時は、自分の命がなくなる時だって、

昨晩考えていた。