・・・

慎重に爆弾の箱を開けた秀は、

下唇をかむ。


「・・・秀、どうしたの?」


「爆弾の解体は、

何度か訓練したことがあるが、

こんな複雑な回路の爆弾は初めて見た」

・・・

複雑に繋がった線・・・

それを辿っていくと、

4本の色の着いた線に辿り着く。

・・・

赤・青・緑・黄色・・・

・・・

タイムリミットまであと5分を切っていた。

・・・

死ぬのは私一人で十分。

私はもう一度秀に言った。

「もういいよ。

お願いだから秀は逃げて。

秀が幸せなら、私はそれで幸せ」

・・・

「バカ野郎!」