「琴美…琴美・・・」

何度も名前を呼ばれ、

私は目を覚ました。

・・・

私を抱きしめているのは、

私の大好きな秀。

・・・

ここは天国?

まさか・・・

・・・

天国に、

秀がいるわけないんだから・・・

じゃあ、これは…夢?

・・・

「・・・秀?」

「正気に戻ったな?」

そう言って微笑んだ秀は、

額から大量の汗が流れていた。

・・・

これは天国でも、夢でもない、

現実なんだ。

・・・

我に返った私は、

秀に叫んだ。