「…理子」

「…なんですか、隆弘様」

・・・

理子の表情に、

笑顔はない・・・

いつも優しく微笑んでいてくれた

あの顔は、

もう二度と、私には見せてくれないらしい。

・・・

オレはたまらなくなって、

理子を抱きしめた。

・・・

「何をなさってるんですか、隆弘様?」

「これがすべて終わったら、

海外に逃げて、オレと結婚してくれるか?」


「・・・」

「オレの傍を、

何があっても、離れさせないからな」


「私は隆弘様に拾われた身。

私の感情はありません・・・

隆弘様の言葉に、従うだけですから」

・・・

そう言った理子の顔は、

本当に無表情で・・・

でも、目が潤んでいた。

こんな事もう止めて・・・