「結構です!フランス料理くらい、

パパッと作っちゃいますから」

・・・

なんて、大ぼらを吹いてみた。

・・・

「前にここに客として来た時、

母親に、料理を勉強しなさいと、

怒られていたのはどこの誰だった?」


「?!!」

・・・

浩輔の言葉に、

目を見開いた私。

・・・

いつの間にそんなことを聞いていたのか。

・・・

しかも、その事を言われたのは、

ここに2度目に来た時だから、

相当前のはず・・・

何でそんな事を覚えているの?

・・・

黙ってしまった私に、

勝ち誇った顔をした浩輔は、

「明日から料理は教えてやるから。

ぁ、逃げようとしても無駄だぞ?」


「・・・え?」

「お前の母親に、料理を教えると言ったら、

手を叩いて喜んでたから・・・

逃げたりしたら、お前の面目丸つぶれ」