「私の事、覚えてませんか?」


「…ええ。ちゃんと覚えてますよ。

おとといお見えになられたお客様ですよね?」



「それもそうなんですが…」


「・・・」


何が言いたいのか、

さっぱりわからない私は首を傾げる。



「貴女の、

ファーストキスを奪った男・・・

そう言えばお分かりになられますか?」


「・・・うそ」

客に言葉に、固まった私。

・・・

まさか、この人が・・・?

・・・

おととい来た時に、

どこかで見たことがあると思ったら、

…あの時の?

・・・

名前も家もどこだかわからない、

でもとっても素敵なお兄ちゃん・・・