「ちょ!大丈夫ですか?」

「・・・」

・・・

私の言葉に、反応が薄い。

黙ったまま頷くだけ。

・・・

「いえ、どの辺ですか?

送っていきますから、

それまで頑張ってください」

・・・

私は160㎝・・・

浩輔は185㎝・・・

20センチ以上も差があったが、

何とか浩輔を支え、タクシーに乗せると、

急いで自宅へ…


・・・

ベッドに寝かせ、

私は台所へ向かった。

ボールに氷水をいれ、タオルをそれに浸し、

浩輔の額に当てる。

「やっぱり病院に行った方が・・」

「・・・イヤだ。

病院は嫌いだ」


「…子供ですか?」

「一晩寝てれば治る」

「・・・」

この人に何を言っても無駄なようだ。