「今日は一体どんな用件で、

二人で来たんですか?」

凌也の質問に、

顔を見合わせた私と浩輔。

・・・

小さく頷き合うと、

浩輔が話しを始めた。

・・・

・・・

笹島財閥と言う言葉に、

凌也は大きく目を見開いた。

・・・

「同じ名字だとは思ってましたが、

まさか、本当にあの、笹島財閥の?」


「・・・そうです。

笹島財閥、笹島浩輔。

今までメディアにすら顔を出していなかったんですが、

これを期に、顔を公表しようと思ってます。

そして、穂波も、正式な妻として、

同時に発表しようと思ってます」


「私と結婚すると発表したのに、

マスコミにたたかれますよ?」

凌也は薄ら笑みを浮かべた。

そう言えば、

まだ自分にも勝ち目はあると思ったのか・・・