「最初の契約書は、

確かに浩輔さんに、その土地を

売ると言う契約・・・

だから、

契約金も5000万でいい位の値段。

あの土地の価値はそれくらいだもの。

でもね?新に持ってきてくれた契約書は、

ここと、ここが改ざんされてる」



「・・・あ」


きづかなかった。

ほとんど内容も一緒だったから。

・・・

「浩輔さんは何も悪くないし、

あの土地を返す必要もない。

その契約書自体でっち上げですもの。

もっと複雑にしてあるのかと思ったけど、

子供だましね?」


そう言って笑ったお母さん。

拍子抜けして、溜息をついたオレ。

「よかったですね、浩輔さん」

穂波も心底安心した顔。

・・・

「お母様に相談してよかったです。

ありがとうございました」

オレは頭を下げた。