「その女性を、

奪ってしまえばいい」



「…略奪をしろと?」



「そうです・・・


社長がそれほどまでに惚れた女性を、


手に入れられたら、


仕事も、女も・・・


すべてにおいて、飛躍的に向上するでしょう」




「・・・」



「女性の影すら見えなかった社長が、

こうやって女性のことを思うことは、

とても喜ばしい事です。

秘書として、お手伝いできることは、

いくらでも買って出ますから・・・

その時は、いくらでも使ってください」


そう言って微笑んだ大木は、

一礼して、部屋を出ていった。