夕生は驚いてた。そりゃ、そうだ。

「愛斗、あのねっ、あたし……」

「知ってる。夏騎が好きなんだろ?」

夏騎が許せなかった。はとこだから、何も言わないつもりだった。

でも夏騎は、夕生を泣かせた。……許さない。

「夏騎!何で夕生を泣かせんだよ」

わかってる。夏騎は悪くない……

でも、そのまま夏騎を殴った。

「愛斗、やめて!」

夕生……なんでコイツを庇うんだよ!!