私はしがない執事です



「あ…すみません。湯呑みが何故か割れてしまいました…
お茶は飲みきっていたので床に零れる事は免れましたが……どうしようか……」




ヤバい。
絶対ヤバい。


椿君の前で新城さんネタは絶対禁句だ。


だって湯呑みがひとりでに割れるわけないもの。明らか椿君の握力でいったよ。アレ。




「あ、大丈夫です!
私、すぐに換えの物と箒等持ってきますから!危ないので動かないで下さい」




私は慌てて部屋を出た。
掃除倉庫から箒、ちりとりを素早くひっ掴み、部屋へと戻る。


リビングを通る際、チラリと新城さんの居た所を見ると彼の姿はそこにはなかった。


…一体どこに行ったんだろう?自室かな?



…ま、今はそんな事より後片付けの方が先決だ。箒を握りしめ、急いで私は階段を上がった。