私はしがない執事です




「いやぁ、まさかこんなにも動物達がプチトマトをこよなく愛しているとはのう…」




今はお昼。
動物園の中にある広場でシートを敷き、私達はランチタイムをしていた。


ライオンの後、キリン、ゾウ、コアラ…と沢山見た。その分嘘も吐いたわけでして…罪悪感が無いと言えば嘘になる。


例えばキリンはプチトマトに含まれるリコピンが成長促進させるため、首があんなにも長くなったとか。
ゾウの鼻はすぐにプチトマトの匂いを嗅ぎ分けるために長くして優れた構造になってるとか。
コアラはユーカリを好むけど、実はあの高い木の上によく居るのはいち早くプチトマトを見つけるためだとか…何か色々。


コアラはかなりキツいというかどれもキツい嘘だが、お嬢様は驚く程によく信じるのだった。


余計に少し胸が痛い。