私はしがない執事です



「おぉ、新城。瑠璃がお主を呼びにだな……っておい。新城のその右腕不自然な感じに曲がってないか?」




雅ちゃんはアライグマを堪能したのか、近くのベンチに腰掛けいた。

座っている姿もいと美し。




「雅ちゃん、そんな事より次はどこ行くの?」




うむ、やはり動物園と言えばな…と彼女は満面の笑みで言うのだった。




「ライオンじゃ!」




ライオンか…
雅ちゃんって可愛らしい動物より雄々しい動物の方が好きなのかな?


サイ、ライオン…次は虎か?




「お嬢様、ライオンと言えば百獣の王と言う他にトマトの王という異名を持つ程の動物ですよ」


「雅ちゃん、嘘だからね」




ったく…トマトを食べる動物なんてただでさえ聞かないのに。
全部嘘を植え付けるんじゃありません。


しかもトマトの王だなんてダサすぎる。