私はしがない執事です



「今日はプチトマト洗って居らぬのか…」




残念だという顔をする雅ちゃん。
こういう時、有りもしない嘘吐くから雅ちゃんが期待して落ち込んじゃうんじゃないか。


私は新城さんをキッと睨む。新城さんは生憎ナンパをしている最中だった。




「でも、可愛いから…ね?」




雅ちゃんに上手くフォロー出来ない私。



あれ?ちょっと待てよ。


今新城さんは……




「あの、ここで巡り会えたのも何かの運命ですし、一緒に私と回りませんか?」




あの野郎………



やはりやりやがった。


雅ちゃんを放っておいて自分の快楽に…コレは立派な職務怠慢だ。


私には注意する義務がある。


雅ちゃんに待っててねと声をかけ、ズンズコナンパ男の元へ私は歩を進めた。