それから珍しく新城さんは厳しかった。 今までメイドらしい仕事をしてこなかったが、今日はそのツケが回ってきたかのようだった。 年末でも無いのに、ちりごみ一つ。髪の毛一本。ガラスの指紋まで。徹底的に掃除をさせられる。まるで犯罪者みたいだ。 雅ちゃんは鉄則として手伝わせることは出来ないので、私達の周りをうろちょろしていた。 「……今日のノルマはこのぐらいで良いでしょう」 このぐらいって…広い屋敷半分も片付けたんですけど。