私はしがない執事です



新城さんの話を聞いた後、色々考えたのだが、やはり上手くはぐらかされた様で全く真意が分からなかった。


好きとは認めたものの…こう、なんか違う気がする。
別に嘘だとかそんな事は思っていないのだが…違うのだ。


私が聞きたかった好きとはそう言うのではなく……あー…イライラする。


なんかこういうモヤモヤした気持ちは私の性には合わないんだ。


白なら白。黒なら黒。


こんな灰色だが白だか黒だか分からない気持ちは…至極不快だ。



あー…私ってあんまりこういうの経験ないから尚更なんだろうなぁ…言ってて悲しくなってきた。




「瑠璃さん、私の隣でそんなに油断したら、襲いますよ?」




ゴンッ




「すみません、手がスベリマシタ」



「瑠璃さん…それ、鍋…凶器レベルですよ?」



「次は包丁いきます?」



「瑠璃さんに殺されるなら…本望ですかね。あ、とりあえず遺書書く時間下さい」




嫌だよ。こんな反応する人のために刑務所なんて嫌だよ。


何この人、本当恐い。