黄金時間が過ぎるまで

「あ、そうだ…結婚式には呼んでね?」

突然、鳴海がボソッと言って、里美の目を見た。

里美は不意うちを食らって、あたふたしながら赤くなる…

「ちょっと静時君、それは不意うちだわっ」

「…お義姉さんと、お呼びしましょうか?」

「うう…こんな義弟、欲しくない…」

「あっ、そ」

鳴海はそっけなく答えた。

「うそよ、うそ!」

里美は大急ぎで訂正した。

「ははは…里美さん元気でね…兄をよろしく」

「まかして!」

ガッツポーズで、里美は答えた。

「さすが里美さん…」

″兄の運命を変えた人…″

鳴海は少し複雑に、微笑した。

「ねぇ静時君、これから大変だと思うけど…何かあったら頼って欲しいな…あ、頼りないけどね」

間接的にとはいえ、今の鳴海の状況を作る一端になってしまった事に、里美は責任を感じていた…