「へぇー」

鳴海自身の経験から来る言葉なのだろう…

要はいつでも、こちら側次第なのだと鳴海は言う…

あちら側にチャンネルを合わせるから、彼らを呼ぶ…なら現実のラジオにチャンネルを合わせて、耳を傾けるのは有効だ。

どちらに合わせるかで、だいぶ違うが…

「分かった、やってみるね」

千歳はコクコクとうなずいて、感心した。

「詳しいね、そっちの話」

「え?…ああ、兄がね、昔から良く話してくれたから…高校時代の話とか、面白かったね」

「へー、どんなの?」

「昔はこの学校にも、いろいろいたらしくて…あ、うちの兄は、ここのOBなんだよ」

「ああ…」

「この学校で教わったらしくてね、あちらに送る方法ってやつ?」

「へー」

「延々とね、何時間でも聞いてあげるんだって…でね、たまたま居合わせた人達は、金縛りのまきぞえをくって動けないんだってさ、気の毒にね…」

鳴海は、その光景を想像したらしく、しきりに笑っている…