私は、今までの匠との思い出を振り返った。

あの日、私と匠が出会ったころ、私はまだ7歳だった。

私は、同い年の匠に恋をしてしまったのだ。

これは、匠と初めて撮った写真。私と寄り添って笑っている。匠はあの頃と全く変わらない。

そう思うと、また涙が溢れそうになる。

涙をこらえながら、アルバムをめくっていく。

これは、私が中学生に上がったころ。まだ顔が幼い。

この頃初めて匠に告白をした。匠は困ったような表情を浮かべた。だが、

「いいよ」

と言った。

嬉しかった。そのころから私たちは付き合ってきたのだ。


でも今は、匠が憎い。

いっそのこと、この世からいなくなってしまおう…そう思ったのだ。

手首にカッターを当てて、死ぬ覚悟をした。

これでもう、匠と会わなくて済む。これでいいんだ。これで…。