あれから何度も匠にメールしようと試みたが、無理だった。

ブーブーブーブー…。

メールが来た。

匠からだった。


柚へ

この間は悪かった。

俺が怒って、柚に怖い思いをさせたよな。

俺、知ってるんだ。お前のお兄ちゃんが居るってこと。そのこと言わないで悪かったな。

俺も隠し事してたよな。ごめん。

俺、柚ともう一回やり直したいんだ。だから、明日放課後pm4:00に1-Bに来てくれないか。待ってる。

       匠より

嬉しかった。匠が私のことを思ってくれていること。それが何よりもうれしかった。

匠へ

私もこの間はごめんね。

つい感情的になっちゃって…。

私も匠とやり直したいから、明日待ってるね。

       柚より

こう送った。そして明日のことを思うとなかなか眠れなかった。

これが、悪夢の始まりだと知らずに…。