すべてが女の子そのもので 動くたびにいい香りが漂ってきそうだった。 黒髪同士、お似合いじゃん。 「ハァ......」 一つため息をついて、手を水で冷やした。 平常心...。 心の中で呟いて女子トイレから出た。 「...あれ、紗希?」 さっき"ここで待ってる"と言っていた紗希の姿が見当たらない。 いくら周りを見渡しても 家族やカップルばかりで...。 ケータイを開いて電話帳から紗希の名前を探した。 「ねぇ、君一人かな?」 「...え?」 そのとき不意に 横から誰かに声を掛けられた。