【完】素直になれよ。






昇降口をでると

先導切ってズンズンと歩いていく久留米。



あいつ…歩くのはえーな…



「ちょっと!」



久留米の後ろをついて行っていると


彼女は立ち止まり、振り向いた。




「なんだよ。」


「なに着いて来てんの?」


「俺も帰る方向こっちだし。」


「…あっそ。」



巻き髪をゆらゆらと揺らして
また歩き始めた。




しばらく無言であるいてから

久留米が止まったのは公園前のバス停。



「…ねぇ。」

「なんだよ。」

「あんたもバスなわけ?」

「まーな。」



視線を泳がせることなく
平気な顔で嘘をついている俺。


本当は方向も真逆だし
歩いて帰れるほど家は近い。



なのになんで
久留米について行ったのか、自分でもよくわかんねー。