あのやろー……


俺がいないと思って
言いたいこと言ってんな…


「だって織川って…女子から人気じゃん?なんで?」


あーだからこいつは…


「私は嫌いです。だいっきらいです。大体王子様なんて表の顔なんですよ。」

「なにそれ?どーゆうこと??聞きたい。」



桜井が椅子を近づけて
詰め寄る音が

床に響いて廊下に伝わった。


「あいつの目を見てればわかる。腹黒い最低なやつだって。」



この女……。



「それに…私に言ったんだよ。″俺はお前みたいな女が一番嫌いだ″って!!」




…んなこと言ったっけ??



「涙を流した私に気づいて、瞬時に嘘泣きだって判断した。」