【完】素直になれよ。





「あんたのせいで、私の涼くんは…涼くんは…!」


目の前の彼女は、目に涙をためてそう叫んだ。


…リョウくん?


私は目をつむって記憶をたどった。



そうだ…そういえばいつだったか、

私の下駄箱の中にそんな感じの手紙、入ってたような…。





「待って…もしかしてあなた、この前私の下駄箱に手紙置いてった…」


「そうだよ。上靴を濡らしたのも、生ゴミを入れたのも、あの手紙を書いたのも、全部私だよ!」



そっかこの子が……。



「サエ…さん。それ、私じゃないよ。」


「今更言い訳したって…」


「私じゃない。絶対。」



まっすぐと潤った瞳を見つめる。


一瞬だけど、彼女の瞳は揺れた。