【完】素直になれよ。







どうしよう。


ちゃんと話すって決めたのに、全然、言葉が出てこない。



なんて言えばいいのか、わかんないよ...。




「なにしてんだ?」


一つも表情を変えないで言う織川。



久しぶりに声を聞いたせいか、私の心臓はバクバクとうるさい。



言わなきゃ...言わなきゃ...。



そう思ってるのに、言葉が喉をつっかえて出てこないでいる。




「...じゃあな。」



唇を噛む私を通り過ぎて、廊下を歩いていこうとする。



「ま...待って!」



私は両手で織川の腕を捕まえて、その動きを止めた。





あーもう...。女の子たち見てるのに、なにしてるんだろう本当に。



「...なんだよ。」


「ちょっと、ツラ貸して。」



振り向いた織川を見上げて、私は言った。