「織川が、一人の女の子を抱き締めてたところ見ちゃってさ…。もうわけわかんなくて、苦しくて…、そのとき…他の男にキス……されちゃったんだ。」
そこまで言うと、紗希は口をぽかーんと開けて驚いた様子で私を見ていた。
「自惚れてたんだよ。織川にとって、私って特別なんじゃないかって…。」
心配してくれたり、
強く抱き締めてくれたりするのは、
全部私だけだと、どこかで思ってたんだ。
でも違うんだよ。バカだな私。
織川にとって私は、なんだったのかな。
「勝手に好きになったりして…ほんとにバカみたい。」
声が震える。
唾を飲み込むことさえ苦しい。
また、涙。
私やっぱり涙もろいな、特に最近。



