さみしいような気もするけれど、今はこの方がいいような…。



だって…どんな顔で話せばいいかわかんないし……。



「おーい衿華。なにボーッとしてんのっ、始まるよ!」


「え?あぁ、うん。」


そうだった。

ここもう映画館の中だったんだっけ…。


辺りが徐々に薄暗くなっていく。




そういえば保健委員の仕事で頼まれてたあのポスター、


帰る前に東堂渉といた廊下に戻ってみたんだけど…。


最後に置いて行ってしまった地面の上にはなくて、


なぜか全部のポスターが綺麗に貼られていたんだ。



…誰がやってくれたんだろう……。