【完】素直になれよ。








ここまで俺に歯向かうとはな...



「なに笑ってんの?」



久留米の言葉で
無意識にニヤけていたことに気がついた。



「やー...あんた変わってんなーと思ってさ」


「は...?」



意味分かんない。


そういった表情を浮かべる久留米は

さっさと作業を終えて
次の水道に向かって廊下を歩いていく。




俺はその後ろを追うようにして
彼女についていった。




「なー...あれって久留米衿華じゃね?」

「うわ本物だ。すげーオーラ」

「でもやっぱ美人だよなー...」

「お前、やめとけ。あいついま4股らしいぜ...」



俺と廊下ですれ違った男子4人組が

久留米の方を見ながらこそこそと話していた。




つーか...そのボリュームじゃ
あいつに聞こえてんぞ?



そう思いながら
久留米の後ろ姿を見据えるが

あいつは何事もないかのように
颯爽と廊下を歩いている。