私に話しかけたのは一人だけど、

バックには二人くらいの女の子が他についていた。


この子に話しかけられたの初めてかも…。


なんて考えながら、私が適当に返事をすると



「久留米さんって織川くんとも付き合ってるの?」



……なんだ、"とも"って。

少し頭にきながらも
私は冷静に「いいえ。」と応えた。




付き合う、か……。



そういえば同じようなことを
東堂渉が織川に聞いていた。



「うーん。でもさぁ、昨日も二人…いい感じだったしな〜」


「…え?」


「織川くん。真っ先に久留米さんのとこ向かって、誰よりも心配してたんだよねー。」



羨ましいなのか、嫉妬なのか
よくわからない話し方をするその子を私はただただ何も言わずに見つめる。



内心はそのことを聞いて

胸がキュンと締め付けられた。



だって、真っ先に来たなんて…。