【完】素直になれよ。






ちょうどそう思った瞬間。


「お……わ……」


いままでとは違う言葉を
途切れ途切れに呟く久留米。



「…久留米?」


ベッドの両脇の手すりに手をかけて
久留米と同じ位置になるようにしゃがむ。


目をつむって
こちら側を向いている彼女は

険しい表情をしていた。



「……りか…わ…」


途切れ途切れになっていた言葉が
だんだん確かなものになっていく。


「…お…りか…わ……」



……俺…?


「どうした?久留米」


なんで俺の名前…。

夢の中で
こいつを苦しめてる原因は…俺なのか?



「や……いや…っ!」


保健室中に響き渡る悲鳴にも似た声。


それを発した久留米は
ゆっくりと重たい瞼を開いた。