【完】素直になれよ。





「織川!お前は試合に戻れ!」


後ろから先公の声がかかる。

戻れるわけねーだろ…。


「久留米。保健室運ぶぞ。」



先公の言葉を完全に無視して
久留米を抱きかかえようとした。


だけどその俺の腕は

誰か一人の手で掴まれて、抑えられていた。



「…離せ。」


俺は腕をつかんだ奴の顔を睨みつける。



やっぱりお前かよ。

つーかいつの間にいたんだよ…。



「それはこっちのセリフ。織川くんは試合なんだから久留米さんから離れなよ。」


そう言って俺を睨みつけてくるのは

東堂渉だった。


「…あ?」


「保健室なら俺が連れてくし。」


東堂の手は
俺の腕を久留米から簡単に引き離す。



こいつ…意外に力……



「先生。俺が保健室まで付き添うんで、授業続けてください。」


東堂はそう言って
久留米の肩を抱えた。