【完】素直になれよ。





足取りはフラついているものの、

フォームはバスケ部の奴らと並ぶくらいに綺麗なものだった。



運動神経は良さそうだとは思っていたけど

やっぱり女子の中ではずば抜けている気がする。


何度も何度も
ドリブルシュートを繰り返す姿を

俺の視線はずっと追っていた。



そのうちに

久留米の表情は
どんどん青ざめていくように見えた。



……あいつ…無理してんじゃ…

そう思い
サッと地面から立ち上がったのはいいものの


「…織川…!次試合!」


久留米のもとに向かうはずだった足は

クラスの男の声によって止められた。


「…あぁ……」


俺が低い声で返事をすると
すぐ隣で俺を呼んだ男の顔が凍りつく。



悪かったな…無愛想で。