「紗希ぃ......。」 無性に会いたくなった相手の名前を呼ぶ。 来週...話を聞いてもらおう。 そう言い聞かせて ローファーを取り出した。 ピーンポーンパーン...... 校内放送の音が流れる。 そんなこと気にせずに 上履きを下駄箱に入れていると ―――――「久留米さん。2年1組の久留米さん。至急保健室に来なさい。」 .........ん?私? しかもこの声...。 「あ...。」 もしかして......。 私はもう一度、上履きを履きなおして 急いで保健室に向かった。