ガチャ

10分くらいして、ドアが開く音がした。

「・・・・・夏樹?どうしたの?!」

ゆりが目を丸くする。

「具合は?」

「具合?・・・・・別に平気だけど」

顔色も悪くない。

声も普通だ。

本当に大丈夫、なのか?

「待っててくれたの?夏樹は心配性だよね~」

「うるせ」

ニコニコしながら前を歩くゆりについて行った。