*+夏樹+*


「アイツ、どこか悪いのか?」

いきなりそう尋ねた俺に、藍ちゃんは目を丸くした。

「夏樹くん、ゆりのこと待ってたの?」

俺は頷く。

「それより、ゆりは?」

「病気、ではないと思うよ?」

よくわからない答え。

「だって実家に行くってさっき・・・」

「病気じゃないから大丈夫だってば。気になるならゆりに直接聞いて?あたし急いでるから」

藍ちゃんは俺を軽く睨むようにして走って行った。

夏バテじゃないのかよ・・・・・?

俺はそのまま壁にもたれかかった。