それだけいうと甲原さんに目配せすると梓ちゃんをおいたまま車は走りだした。 「甲原……!! 梓ちゃんをおいていくなんてひどいよ!! 今すぐ戻って……。」 「渡してほしい……と頼まれました。」 すっと出された手紙を私はうけとり封をあけた。 『皐月☆ 面と向かって話せないからこの手紙を甲原さんに託すね。 私がヨウちゃんに向き合ってなかったこと…誰よりも皐月が気づいてたんだって感じたよ。 だから、ヨウちゃんに向き合う事にしたよ。』