甲原さんは俺の頼みに答えて皐月の実家に久々戻ってきた。 邸の中に入るなり頬を母親に強くひっぱたかれた。 「ごめんなさい……。」 ただ、ひたすら謝った俺に皐月の父親も恥知らずが…となじる。 「あんな子とはもう別れなさい。」 あんな子と言われたのをこらえながら…言葉にした皐月の一筋の望みに託して……。 「わかりました。でも、お願いがあります。 私、イギリスじゃなくて……フランスの学校に行きたい。 友達や好きな人や場所…私が決めたっていいでしょ?」