だって~と内股で俺の背中に隠れたまま涙で制服を湿らせるその様子に…俺はたまらず身震いした。



 「とりあえず…。

 中に入ろう…。」



俺達が気持ち悪いやり取りをしてる間に話をつけたうさぎ店長に従いひとまず洋館の中へと踏み込む。


ハッキリいって殆ど肝試し状態だ…。


そう思っていた矢先についに遭遇してしまった…。


――それは洋館の古びた玄関を開けようとした時だった…。


ドンドンと青銅の獅子が口に加えた青銅の輪を玄関の戸口にぶつけて数分くらい不気味な沈黙が漂っていた。



もう一度と青銅の輪に手をかけて戸口に叩きつけた時だった…………………。