星くんがヨウちゃんの部屋を見回しながら不意に口にした言葉に付き添いの甲原が答えた。 「確か…銀行の頭取をなさっていたはずです。 いまは役員の方にうつっているみたいですが…。」 「なんか複雑な事情まで甲原さんってしってるよね。」 星くんとは甲原の情報通に唖然としながらヨウちゃんの帰りを待った。 しばらくすると部屋をノックする音がして中にヨウちゃんと男性が入ってきた。