カチッと音と明るい光にいきなり包まれ私達はゆっくり唇を離して辺りをみまわした。


「このスケベ弟!!いつまでやってるの!!
まったく…あたしがあのお堅い甲原小姑に怒られるんだからね!!」

呆れた顔で立ち尽くす小春さんは…近づいてきて私達の前に座った。

「私が証人……大丈夫!!約束こいつが破ったら本当に針千本いりの味噌汁飲ますから安心して!」

「おい!!物騒なこというなよ!!」

小春さんは私たちの固く結んだ小指に手のひらを添えた後ゆっくり離してわらったのにわたしも可笑しくて笑う。 温かい雰囲気につつまれた神聖な道場に笑い声が響き絡ませた小指を離すとともに蟠りさえも消しさった。