気まずいまま理科室にすべりこみ今日の実験の準備を黙々とはじめる梓さんの手伝いをしながら俺はさっきの連中の話を切り出す機会をうかがっていた。
「あのさー。さっきの連中のいってたことだけど…。」
「はい!! これ運んでね!!」
素っ気ない表情で話を切りだそうとするのをかわし梓さんはそのまま実験で使う道具を次々と手渡しては準備室に向かう。
―――その話にはあくまでもふれないでってことか?
梓さんの態度から心境を悟りながらもなんかモヤモヤしないものを感じていた。
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