【完】とろける☆かぼちゃプリン



 「う…うん…。


 知ってるよー。


 大学院生なのに…かなりの世界を代表するピアニストだからね…。


 湯元家に執事をやりながらずっと奉公してるみたいだから…湯元家が主催した音楽の祭典しか出ない人なんだけどね…。


 現代のモーツァルトって賞賛浴びてるくらい業界では有名な人だよ。」



ヨウちゃんの話に電話で話した甲原さんとの会話を思い出した。



確かに‥執事として奉公してるお宅のお嬢様が両親の留守中帰ってこないわけだからそりゃあ血眼になって探しても不思議じゃないし‥しかもようやく居場所が分かったなら真っ先に連れ戻す筈なのに俺と電話で話した時の対応は驚くほど冷静だった。