「そうそう…。
まあ…それを聞いてからじゃないと私も帰っていいのかもわかんないしね。」
姉貴のもっともな意見に「そっかあ…」と俺と皐月は納得したものの俺達だけで決められる問題じゃないって結論にたどり着き堂々巡りの状況に深いため息をついた。
「俺達…彼女から皐月の執事である甲原さんと梓さんのやり取りでこの家に皐月がいる事になったみたいだけどさ…。
二人とも体入れ替わっている状態だし明日は皐月を迎えにくるって話だからひとまず彼女に相談しようと思ってさあ…。」
苦し紛れに打ち明けた俺の言葉に…ヨウちゃんもゴクリと喉を鳴らし難題に頭を抱えた。
「――確かに事情はわかったよ。
どちらにしても今は二人とも皐月ちゃんと…高良くんが身体と中身が入れ替わってるから困ってるんだよね。」

