「先輩、ちょっと」
笑顔で私の所に来てくれた。
「…星くん、悪いけど私…自分の気持ち言ってももう伝わらなかったから…」
「その話はここじゃなくてまたあの理科室で…」
「…分かった、ちひろごめんね、ちょっと行って来る」
ちひろに断って私は星くんの後ろを歩く。
「先輩…翔のことなんですけど」
「うん」
「アイツの事もうキライになっちゃいました?」
まだ理科室に着いてないのに、星くんはそんな事を聞いてきた。
「そんな事ない、キライになんて…なれないよ…」
「…良かった」
星くんは振り返って私を見た。
「若宮先輩、翔今屋上に居ます」
「…?」
「行ってあげて下さい、んでもっかい翔にガツンと言ってきてください!」
せ、星くん?

