「わかったから、もう逃げないから」 「本当ですね?」 そういって翔は私の腕を握る手の力を緩めた。 「ま、お昼食べましょうよ、先輩」 ニコッと笑ってお弁当を私の机の上に置いた。 「あ、うん………」 「今日はコロッケパン?うまそ」 笑いながら話す翔を見てまた心臓が変になった。 「…………」 「…で、先輩……なんです……が……」 翔が話してるのに、全く頭に入ってこない。