「お葬式には出てあげる」
「お願い…先輩…」
私の机にへばりついてくる藤堂くん。
「詩歌ー、可哀想だからちょっとくらい恵んであげたら?」
笑いを含んだ聞きなれた声が後ろからした。
振り返るとそこには私の親友、佐々原ちひろ(ササハラチヒロ)がいた。
「あ…ちひろ、どこ行ってたの?」
「あー、ちょっと龍(リュウ)に呼ばれててね」
「ご飯食べよ?私もう食べちゃってるけど」
そうゆうとちひろは頷いて私の席にお弁当を持ってきた。
「…で、この子、どうする?」
「……ちょ、若宮先輩の向かい側は俺だっ」
ちひろは笑ってる。
笑ってるけど、目が笑ってない。

