すると私の視線に気づいたのか、男子生徒は私に苦笑いした。





「気にしないで下さい」



「…どうかしたの?」




気になった私はその彼に聞いてみた。






「お金落としちゃったんです、下に」






彼は販売機の下を指差した。





「えっ、嘘」



「先輩、2年生ですか?」



「あーうん、ってそれよりお金取らなくていいの?」




私は販売機の近くまで行ってしゃがんで下を覗き込む。






「いいんです、ちょっと喉渇いてただけだし…」





ハハッと笑う彼がちょっとかっこよく見えた。



元々イケメンくんだからかな。