私は鞄からメロンパンを取り出した。 「先輩、ひどいですって、俺帰り一緒に帰ろうって誘いに来たんです」 袋からメロンパンを取り出して一口。 「…遠慮します、ほら帰った帰った!」 「…若宮先輩、俺…」 急に黙り込んでしまった藤堂くん。 下を向いて何かを言いたげにしている。 「俺にも……そのパン分けて…!!」 「いやっ!これ私の!」 若宮詩歌(ワカミヤシイカ)……これだけは譲れませんっ!! 「腹減った…死んじゃう…」